WATCHMAN

左心耳閉鎖デバイスを用いた
新しい心原性脳塞栓予防治療

治療実績(2024/02/01現在)

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心房細動と脳塞栓症

心房細動とは、心臓の上部にある心房が小刻みで不規則な拍動(細動)をする不整脈の1つです。心房が細かく震えると血液がうまく送り出せず、心臓の中で血液がよどんでしまいます。血液がよどむと、血栓(血の塊)が形成されることがあります。

心房細動が原因で形成される血栓のうち、約90%が左心房にある「左心耳」という袋状の部屋で出来ると言われており、出来た血栓が血管を通って脳に達し、脳の血管に詰まってしまうと、脳塞栓(脳梗塞)を引き起こしてしまいます。

その為、長時間続く心房細動を発症した患者さんに対しては、血栓が出来るのを予防する抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)の内服を行うことが推奨されていますが、内服により消化管出血や脳出血などの出血性合併症を引き起こすリスクが上昇する為、長期間の抗凝固薬内服が困難な患者さんがおられます。

抗凝固薬内服が必要な非弁膜症心房細動患者さんのうち、長期間の抗凝固薬内服が困難と考えられる重篤な出血リスクのある場合や、以前に重篤な出血の既往のある方を対象に、新たな選択肢として経皮的左心耳閉鎖術を行っています。

経皮的左心耳閉鎖術

経皮的左心耳閉鎖術は、足の付け根の静脈からカテーテルを心臓内に挿入し、WATCHMAN というデバイスを左心耳に留置し閉鎖する治療です。

血栓のできやすい左心耳を塞ぐように設計されており、術後には、留置されたデバイスを覆うように内皮化が進み、一度の治療で左心耳が永久的に閉鎖され、脳梗塞のリスクを低減することができます。

治療動画

WATCHMANを用いた経皮的左心耳閉鎖術

経皮的左心耳閉鎖術のメリット

1.

1回の手術で、心房細動による脳塞栓リスクを低減することが可能

脳梗塞のうち、30%が心房細動を原因とした心原性脳梗塞であり、左心耳由来の塞栓症を予防できる

2.

身体への負担が少ない

カテーテルによる手術のため、外科手術に比べ低侵襲で、約1週間程度の入院で治療が可能

3.

抗凝固薬による長期出血性リスクを低減できる可能性がある

手術後、45日で92%、1年以降で99%の抗凝固薬を中止することに成功

脳卒中専門医との連携

脳神経センター 大田記念病院 脳卒中専門医 大田 慎三 脳神経外科部長ご協力のもと、病院間で緊密な連携を図り、治療を行っております。